文庫解説ワンダーランド (岩波新書)

感想・レビュー(110)

読み終わるのが勿体なくてちびちび読んでた本です。文庫本末尾の解説文を「本を読む人が日常的に目にするもっともカジュアルな批評文」として、それをさらに批評的に読むための一冊。 文庫を古典的名作や翻訳もの等々ジャンルごとにどんな解説があるか、それは「解説」たりてるか、それは誰のために書かれたものかが著者の名調子で暴かれる。 単純に文芸読み物としても面白い。 手元の文庫本を後ろから捲りたくなる。
ナイス ★6 コメント(0) - 3月22日
KG
タイトルから想像した通りの本だったのだけど、期待に反して読むのに時間がかかった。挙げられている作品の多くが純文学というか、芥川賞系で、知ってはいても読んだことがないか、記憶の彼方に消えたものだったので、あまり興味が湧かなかったというのが大きい。加えて、難解な解説の一部を抜き出しては一言述べるという構成だから、難解+やや難解な感じになり、本編を知らないとなかなか内容が入ってこなかった。読んだことがあった永遠の0の項は面白かったので、知っている作品数の多さで面白さが変わりそう。読書の幅が試される?
ナイス ★4 コメント(0) - 3月18日
久しぶりに齋藤美奈子を読む。文庫の「解説」を批評しちゃうなんて、さすがの齋藤美奈子らしい試み。ぷぷぷっと笑わせていただきつつ、鋭い眼光には恐れ入るばかり。
ナイス ★7 コメント(0) - 3月16日
文庫本の解説を比べ読む。面白い試みで、岩波のPR誌「図書」で連載されていたのを楽しく読んでいましたが、まとめて読むとやはり面白いと思いました。生徒が書く読書感想文以下の「解説」、作者との単なる交友記に堕した「解説」、ひたすらヨイショするだけの「解説」、そしてもちろん秀逸な「解説」も紹介されています。個人的には林芙美子『放浪記』の書誌学的考察を含んだ部分が興味深く感じました。
ナイス ★40 コメント(0) - 3月15日
面白かった!コバヒデには、爆笑してしまった。コバヒデの解説には、江藤淳なのね。難解には難解を…って感じかしら。「小公女セーラ」の解説も面白そうだった。曽野綾子は、ここでも、困った曽野綾子なのね…。
ナイス ★9 コメント(0) - 3月15日
『もっとも小林秀雄はかつて「試験に出る評論文」の代表選手だったのだ。試験に出る評論の条件は名文であることではない。「論旨がわかりにくいこと」だ。論旨がすぐわかったら試験にならないからね(その点は試験によく出る「天声人語」も同じ)。』
ナイス ★6 コメント(0) - 3月15日
斎藤美奈子が文庫の解説を一刀両断。小林秀雄(コバヒデ)の『無常という事』も「面妖」「意味が全然わからん!」と切り捨てる。コバヒデの脳内では何かが「突然、降りてくる」。コバヒデ専属の解説者・江藤淳についても、本文の理解の助けにならず、もっと頭が混乱、と容赦ない。良かった。わからないのは俺だけじゃないんだ、と安堵する。江藤の解説が分かりにくい五つの理由がこれまた秀逸。
ナイス ★7 コメント(0) - 3月14日
そうかー。これは一本取られた。解説に着目した評論ってなかったんじゃないのかなあ。出版社や版によって解説が違うのがミソ。なんか刺身のツマみたいに日頃は解説を読み飛ばしてしまっているが、これからは身を入れて読もうっと。というか解説がこの人だから読む、なんて読み方もありかも。結構解説で死んでしまっている本もあるんだなあ。即物的には、放浪記の成りたちについて、役に立ちました。
ナイス ★25 コメント(0) - 3月14日
文庫の解説を解説する…思いつきそうで、だれも思いつかなかったテーマ。実際僕自身、あえて先に本の解説を読んでいた時期があったので、このテーマはすごく興味がある。で、読んでみたら予想以上に面白さ。とにかく著者の軽妙でいながら挑発的、それでいてユーモラスな文体が魅力的。一口に解説といっても様々なスタイルがあるのだな…と改めて痛感。個人的にとりわけ印象的だったのは、女性作家による渡辺淳一の作品の 解説。一応大御所ではありながらも、心から絶賛するには微妙という渡辺の文壇での複雑な立ち位置が伺えるようで面白い。
ナイス ★12 コメント(0) - 3月14日
今まで文庫本の解説のページにはあまり興味がなく、単に本を形式的な意味で最後まで読み通した、という実感が欲しいがために読んでいることが多かったけれど、この本を読み解説ページに俄然興味が湧いてきました。 確かに古今東西の名作の解説は無意味に難解で結局何を言いたいのか分からないものが多いと感じてはいたけれど、それは自分の頭が悪くて理解できないだけだと思ってました。この本を読んで、実際に無意味な解説、存在意義が分からないような駄文の解説も少なくないんだなあと、自分の感覚にお墨付きを貰ったような気持ちになりました。
ナイス ★6 コメント(0) - 3月13日
文庫の最後に載っている「解説」は昔から好きだった。本文からは分からない色々なこと(作者の経歴や時代背景、訳者の思い入れ等)を教えてもらい、何か得したような気分にさせてくれる「オマケ」のようなモノだった。同じ本でも時代が違うと解説はこんなにも異なる!という指摘とか新たな見方を示してくれて面白かったが、でもこの「解説の解説」には解説者らへのリスペクトがあまり感じられず少し残念な気分に。すでに故人の場合はさらに辛辣なようにも思えるが、どんな読み方をしてもそれは個人の自由で、それをクサすのはお門違いではないか?
ナイス ★7 コメント(1) - 3月13日
文庫解説を解説するこの本自体が、下手な解説がどれだけ苛々するかの見本になっているのが皮肉。テーマは面白いので、同じテーマで書かれたブログをさがした方が楽しいのでは。
ナイス ★2 コメント(0) - 3月13日
ここで紹介されている原書(原本)のほとんどを読んでいないにも関わらず、その解説についてのあれこれを読むだけで、えらく面白かった。これから文庫本を読む時には、まず本の後ろの解説から先にチェックする癖がついてしまいそうです。
ナイス ★5 コメント(0) - 3月12日
文庫本の解説とあとがきを解説するという、全く新しい試み。解説やあとがきって解説し出来るのかと思いきや、そこは辛口書評で定評のある斎藤美奈子さん、さすがであります。解説の解説を読んで元の小説を読みたくなる。解説をこんなに面白い読み物にしてしまうなんて。小林秀雄、夏目漱石、太宰治、川端康成等、斎藤さんの解説の解説を読んで、そういう事?と納得したり、新たに発見があったり。その昔、受験の時、小林秀雄をどうしても理解できなかったのは、私の頭が悪いからじゃなかったのね。
ナイス ★36 コメント(2) - 3月12日
違う出版社から出た同じ本を読む事はないのでとても新鮮でした。(いたらごめんなさい)後書きや解説から読む人なんて想像もできないので(でも「これから本書を読む人の為に内容には触れず」って断りがあるって事は結構そういう人がいるのかしら?)内容に触れずに作者の人となりや関係ない話を解説でされてもへーと思うだけで不満に思った事はなかったです。でもたまにそうそう!と的を射た解説を読むと嬉しくなります。これから解説を読むのが楽しみになりそうです。
ナイス ★10 コメント(0) - 3月11日
【備忘録】やあ、時々思っていたことが言語化されてもうた。よいしょも感想文も解説じゃない。初斎藤美奈子氏、嫌われる勇気だなあ。
ナイス ★6 コメント(0) - 3月11日
2017年45冊目 いまや斎藤美奈子は、最も信頼できる文芸評論家であると思う。古典から現代文学 いたる文庫本の解説を分析、その現代的な意義を探る。これだけポップな文体で、文学の「いま」を綴れるのは彼女しかいない。感服しました。☆☆☆☆
ナイス ★6 コメント(0) - 3月11日
同じ作品についての解説を並べて読むことにより、それぞれの時代における作品の受け止め方や解説者の作品理解が浮かび上がってくるのが興味深く、実に面白い試みだと感じた。これは、作品に新たな光を当てることにもつながると思うし、文庫の解説を比較研究するという新しい研究方法が確立されてもいいんじゃないかと思えた。個人的にはコバヒデ(小林秀雄)の項が一番ウケた。
ナイス ★14 コメント(0) - 3月7日
「解説の読み比べ」てありそうでなかったなあと。歯切れがよく痛快な文章は、言葉に出せなかったもやもやを明確にしていただいたようで「よくぞ言ってくださった」拍手喝采です。面白かった!!解説目当てに本文読んでみたくなった作品がちらほら。そして「放浪記」は、ちょっとしたミステリみたいでドキドキした。
ナイス ★10 コメント(0) - 3月7日
文庫本の「解説」は何のためにあるのか?何が論じられているのか?を読みとく本。面白かったー。解説者によって、そして時代によって変化したりしなかったりする解説。それは作品の評価が読む人・時代によって変化していくことを示している。しみじみ、著者は単刀直入に物事をすっきり論じるのがお上手で、フフフ、と笑っているうちに読了してしまった。ナベジュンの章の「天ぷらを大きく見せる「はなごろも」の技法である。」に爆笑。
ナイス ★10 コメント(0) - 3月7日

あなたも読書メーターに登録して感想を投稿してみませんか?

斎藤美奈子の関連本

この本を読んだ人がよく読む本

文庫解説ワンダーランド 岩波新書巻をシェアする

文庫解説ワンダーランド 岩波新書巻の 評価:100 感想・レビュー:59