ガリバー旅行記 (角川文庫)

感想・レビュー(111)

最初は有名な小人と巨人の話。段々話が進むにつれ、スウィフトの風刺も深くなる。特に最終話のフウイヌムとヤフーについては、ガリバーがかなり影響されている。行った国の習慣や偏見がガリバーにも根強く残り、慣れって怖いな、と思った。有名な古典に日本が、少し載っているのは不思議な感じ。ガリバーが歴史上の人物に幻滅するのは、スウィフトの見解かもしれない。ガリバーがフウイヌムとヤフーにかなり影響されたことは、スウィフト自身が人間に幻滅しているかもしれない。それぞれの国や、ガリバーも井の中の蛙大海を知らず、と言った印象だっ
スウィフトが、ジャーナリスティックな視点をも併せ持つという点に於いては、西洋絵画史に於ける、同時代のホガースや、後のジェリコーを、想起させますね。風刺や寓意、さらには激しい批評性というものに溢れており、文学や絵画表現というものが、この時代の先端の情報媒体だということが、よく解る作品ではないでしょうか。
ナイス ★56 コメント(0) - 7月2日
思ったよりも面白かった。人間が戦争する理由に対する皮肉は痛烈ですね。また、スウィフトさんの人間に対するコンプレックスがフウイヌム国渡来記によく表れてました。きっと馬が好きなんでしょう。
大人の冒険小説。子供のときから馴染みがあるガリバーだが大きくなるだけでなく小ちゃくなったり天空の島行ったりそしてこんなにも皮肉ってたとは。読んで良かったな、と思える本。
全編通して政治や社会を皮肉っているが、特に第四話は人間存在そのものを痛烈に皮肉っていた。スフィフトには人間社会や存在自体が歪んでみえてしまうのだろう。人間の本質をついているのかもしれないが、読むのが辛くなるほどの人間の否定されっぷり。ここまで書けるのはすごい。
ナイス コメント(0) - 2013年7月27日
稀有な想像性に溢れていながらも、人間社会の本質を衝いた文体には感嘆を送らずにいられない。18世紀に書かれたに関わらず、現代の風刺にも十分通ずるのは、著者の才能の表れだろう。ただし、フウイムの国の話は、人間として、読んでいて心が痛かった。
ナイス コメント(0) - 2013年7月21日
小人の国→巨人の国→空飛ぶ国→馬の国。だんだん風刺の度合いが増して行き、フウイヌムの国では極端にデフォルメされた人間の姿(ヤフー)を通して当世イギリス人、人間の愚かさを嘆く。PSYCHO-PASSでマキシマムが皮肉ってたバルニバービの実験の話ちょこっとしかなかったよ! 大手ポータルサイトの名前がガリバー旅行記から来てるとしたらこれ以上の皮肉はないっすねー
ナイス コメント(0) - 2013年6月10日
懲りない男ガリバーの旅行記。人間として生きていくことが嫌になってしまうお話。
ナイス ★1 コメント(0) - 2013年6月7日
強烈に人間を皮肉ったお話だった。大人が読まなきゃわかんないだろなぁこれは。戦争を始める馬鹿馬鹿しい理由なんか、考えさせられる
ナイス ★2 コメント(0) - 2013年5月18日
4回の航海を終えた後のガリバーに目も当てられない。スウィフトの、社会や人間に対する嫌悪を通り越して憎悪ともいえるような気持ちが伝わってくるようだった。後味の悪い終わりだったが、読んで得られるものは大きかったと感じる。
ナイス コメント(0) - 2013年4月20日
言わずと知れた名作…が、読むのに2ヶ月もかかってしまった。「読者を楽しませることではなく、真実を伝えることが主たる目的」の文章どうり、延々と各国の文化・思想・政治…について書かれており、学の無い自分には風刺もイマイチ理解できなかった…。ただヤフー達に見られる人間風刺とかガリバーに降りかかる珍事件は面白かった。読み始めは ヤフー?フウイヌム?と疑問符ばかりだったが、最後まで読むと冒頭からガリバーのフウイヌムへの心酔が表れていたんだなぁ。読者を当惑させることで、彼がフウイヌムへ行ったことがリアルに感じられる。
ナイス コメント(0) - 2013年4月12日
英国人のガリバーさんが色んな不思議な国(小人の国とか巨人の国とかいっぱい)を旅する小説として知られてるけど、そこには当時の社会や政治・学問、そして人間や理性への風刺や皮肉、嫌悪がこれでもかというくらいいっぱい入ってる。 最終話の馬の国から帰ってきたときは、もうガリバーにとって全ての人間が生理的嫌悪を感じるとても醜い生きものに思えてくるくらい。なんて教育に悪い小説ざましょ。  でも物語はおもしろいし、文章も簡潔で読みやすく、物の大きさ・長さを具体的な数字で書いてくれるのでピンときやすい。 もっと読まれるべき
ナイス ★4 コメント(1) - 2013年4月3日
イメージに似合わず大人向けの本で、忠実に映像化したら間違いなくR15指定だろう笑。問題の第四章は読んでいて考えさせられることが多いが、個人的には第一章のリリパット国が印象的。本当に生きているような人物たちで構成される社会は、作者の創作とは思えないほどの生々しさを感じる。全編を通して、スウィフトの想像力の爆発的な豊かさにのみ込まれるような読書体験ができる。また、解説で紹介されているスウィフトの人となりを知ることで、やっぱりかと苦笑しつつも、なぜか余計にこの作品が好きになってしまうこと間違いなし。
ナイス コメント(0) - 2013年3月29日
ガリバーさんが不思議な国を旅する児童文学だと思っている人は多いだろう。だが、実際は目一杯に諷刺が詰め込まれている。当時の英国社会に対する生半可な諷刺ではない。人間そのものに対する嫌悪、政治、法律、科学……といった人間の産物の愚かさ、戦争、裏切り、喧嘩、論争、怠惰(枚挙にいとまがない)……の原因がどれだけくだらないか、理性とは一体何なのかを思い知らされる。不思議な国々の中にありありと真実を描き出した作品である。
ナイス ★2 コメント(0) - 2013年3月12日
新訳。内容については他の方の感想やWikiで十分だろう。ガリバー旅行記は古典中の古典であり、中野好夫や平井正穂という綺羅星のごとき翻訳家のものが文庫で手に取れる。それらの方が解説もしっかりしていて良いと思う(調べたら、近年でもかの富山太佳夫が訳している)。一方この本は、阿刀田高の解説がついていたと思うが、読むほどの厚みもない。しかし訳は、一般向けの娯楽書の訳者だと思われるけれど、それが幸いして学者なら抱いてしまう畏れ多さが薄まって非常に読みやすい。そうした訳も流通すべきで、読書の苦手な人にも勧めやすい一冊
ナイス コメント(0) - 2012年12月24日
冒険物語としてとても面白く読めた
ナイス コメント(0) - 2012年11月23日
1章、2章は子どもが読んでも楽しめる冒険活劇的な内容だが、大人が読んでも大いに想像力を刺激しワクワクする。でありなりながら所々ピリリと効いた風刺が心地よくするすると読めていく。が、3章でえらいシュールな話になったもんだなと思って進むとあれよあれよ風刺に毒々しさが増していき、ふおーとなったあと4章ではさらに濃度が増、人間の凶悪な汚さ、愚かしさがこれでもか!これでもか!と気焔吐く筆鋒でくりひろげられる。あまりに真実をうがってて、あまりに辛辣、化けの皮がずる剥かれ本性丸裸に笑いとと鳥肌総立ちがとめどなかったよっ
ナイス コメント(0) - 2012年10月26日
第4話の『フウイヌム国渡来記』がとにかく強烈だった。清教徒革命や名誉革命を彷彿させる。「アングロ・アイリッシュ」であったスウィフトがアイルランドとイギリスの間でアイデンティティに苦しんだことが目に浮かぶようだ。結局ガリバーは、おぞましいヤフー=人間と位置付け、フウイヌムの方が高潔で素晴らしい種族だと決定づける。これは時代背景やスウィフトの複雑な立場を考えるととても興味深い。剣や銃でなく、ペンでものを表現するようになった当時、風刺作家としてスウィフトが世間で評価されたのも頷ける。あと訳はとても読みやすかった
ナイス ★1 コメント(1) - 2012年7月21日
多島斗志之「症例A」に出てきて、気になって読んだ。先にレビューをいくつか読んでいたので、衝撃を受けるまではいかなかった。それでも、第4章の濃密さは、十分感じられた。何故ここまで人間が嫌いになったんだろう?未読の「家畜人ヤプー」も、読んでみたくなった。
ナイス コメント(0) - 2012年7月21日

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