沈黙 (新潮文庫)

感想
1863
  • 沈黙 (新潮文庫)
    312ページ
    10082登録

    あらすじ・内容

    神様って、いないんじゃない? という疑問を、ここまで考えぬいた人達がいる。

    島原の乱が鎮圧されて間もないころ、キリシタン禁制の厳しい日本に潜入したポルトガル人司祭ロドリゴは、日本人信徒たちに加えられる残忍な拷問と悲惨な殉教のうめき声に接して苦悩し、ついに背教の淵に立たされる……。神の存在、背教の心理、西洋と日本の思想的断絶など、キリスト信仰の根源的な問題を衝き、〈神の沈黙〉という永遠の主題に切実な問いを投げかける長編。

    あらすじ・内容をもっと見る

    感想・レビュー(6565)

    ★★★☆☆(3.5)
    ハリウッド映画の原作。 祈りを捧げているにもかかわらず、救いの手は、現れない。見えない。それを、タイトルにするとは、上手く考えたものだと思う。それにしても、キリシタン弾圧の場面は、本当にむごたらしい。虫けら同然の扱い。映像でなくとも十分伝わる。 ひどい仕打ちが出来たというのは、我々日本人は、冷酷な一面も持ち合わせた国民なのかと、考えさせられた
    ナイス ★7 コメント(0) - 2月25日
    ラスト近く、ロドリゴが感じた「神は常に共にいる。共に苦しんでいる」という感覚。キリストが言った(と感じた)「お前達に踏まれるために、私は存在しているのだ」という感覚。この部分だと思う。
    ナイス ★5 コメント(0) - 2月25日
    映画版を観た後に読んだ。 中学の教科書でクライマックスを読んでいたがなぜ「沈黙」なのか分からなかったが、今回全体を読んで題名の意味もよく分かった。 また、信仰とは何かということを深く考えさせられる。[購]
    ナイス ★4 コメント(0) - 2月25日
    激しい切支丹の弾圧が行われている日本に恩師の行方を探しに、主人公の司祭ロドリゴはやってくる。 島原の乱後、国を挙げて基督教を排斥しようとする日本は、信徒ではなく、布教にやってきた司祭を転ばせ(棄教させ)、信仰の根を断つことに。 苦しめられるロドリゴ。彼のせいで苦しめられ殺される信徒。彼は神に祈り、救いを求めるが、神はいつまでも沈黙を保ったまま。いつしか、主の存在すらも疑ってしまうロドリゴ…。 信仰とは、人間とは、人の在り方とは… 信仰心を持たなくとも、考えさせられる作品には違いない。
    ナイス ★8 コメント(0) - 2月25日
    zoe
    自分は平凡に毎日が過ごせればそれでよいです。
    ナイス ★8 コメント(0) - 2月25日
    解説に「ドラマチックな緊迫と力感があふれている」とあって、本当にそれ。暗い、そしてゴールは見えてるんだけど、どうやってそこにいくことになるのか、と引き込まれた。宗教ってなんだろう。長崎のキリシタン、踏み絵云々は歴史の知識として知ってはいたけど、拷問や外国人司教を棄教させたりするのは知らなかった。映画観たいなー!!図書館本
    ナイス ★9 コメント(0) - 2月25日
     感想がまとまらない。僕には神の概念も、どうして彼らがそんなにも神を信じるのかも理解できません。だから、布教を「迷惑」と思う感覚も分かる気がします。でも、自分にはよく分からないものでも、それを大事にしている人がいるのなら、一緒に大事にしてあげることは大切なことだと思うのだけれど。筑後守のやり方は許せない。でも、彼もかつては悩んだ一人の人間だったと思いたいのだけれど。僕はきっと、弱くて、平凡で、英雄に畏怖する側の人間なのだろうということは分かるのだけれど。ただ、読んでよかったと思うことは確かです。
    ナイス ★19 コメント(1) - 2月25日
    「イエスの生涯」にもみられた遠藤周作のキリスト観がこの小説の中にもあった。キチジローの、そしてロドリゴの弱さに共感せずにはいられなかった。人間は弱くて、沈黙を続ける神を信じ続けることはできない。けれど、だからこそ神は存在しなければならない。弱い人間に寄り添うものとして。無宗教な自分ではあるけどこの小説には感じるものがたくさんあった。
    ナイス ★17 コメント(0) - 2月25日
    重い。信仰と生き方に関わる話だからすごく重い。ストーリーとしては面白い。転んだフェレイラとどのように再会するのか?何故棄教したのか?という謎を引っ張り一気にクライマックスまで。後半の役人日記の記述は歴史的リアリティを醸し出しているが、必要だろうか。史実にモデルがいるらしいので、改めて調べてみたいと思った。『沈黙』というタイトルは秀逸。キリスト教的宗教観は持ち合わせていないが、圧倒的孤独の中で誰か(主)が昔同じように苦しんでいた事を想起すると心の平安が得られるのは分かる気がした。自分には物語がそれに近い。
    ナイス ★19 コメント(0) - 2月25日
    島原の乱が鎮圧されて間もない頃、キリシタン禁制の厳しい日本に潜入したポルトガル人司祭ロドリゴは、隠れキリシタンである貧しい農民の信徒たちに加えられる残忍な拷問と殉教する信徒の姿を目の当たりにする。このような酷い状況のなかで神はなぜ沈黙しているのか?と疑問が生まれ苦悩する。そして自らも背教の淵に立たされる。信仰の名の下人の命を捨てるか?信仰や司祭のプライドを捨て人の命を守るか?信仰とは何なのか?キリスト信仰の根源的な問題を衝き、〈神の沈黙〉という永遠の主題に切実な問いを投げかける作品。
    ナイス ★19 コメント(0) - 2月25日
    神父の心情の吐露、信仰へすがる様子の書きぶりが圧倒的であった。神の沈黙とは、に対してキリスト教徒ではない私の答えは「沈黙の中にさえ救いを見出すことのできるのが神なのでは」である。信仰の変容について個人レベルの話が描かれているが、これが多く起こると新しい宗派が生まれることになるのではないかと思った。
    ナイス ★17 コメント(0) - 2月24日
    大学生くらいの時に読んだのを、再読。以前読んだ時はタイトルでもある神の沈黙が深く突き刺さったが、今回はキチジローの存在が最も印象に残った。主イエスはなぜユダに裏切らせたのか? ユダはイエスを裏切った後、どのような思いで過ごしたのか? イエスはユダをどのような思いで見送ったのか? 日本人にはキリスト教は理解できないと繰り返されるのも遠藤氏自身の信仰に対する苦悩なのだろう。
    ナイス ★22 コメント(0) - 2月24日
    職場の方が30回は読んだし、この本だけは手放すことができなかったと話していたので読むことに。なんとなく内容は教えてもらっていたが、やっぱり重いです。笑える部分1つもないです。踏み絵は小学生のときに学んだが、こんなに苦しいものだとは思ってなかった。踏めばいいじゃんくらいにしか思ってなかった。踏んでも心の中では信じていればいいじゃないかと。私はキチジローが憎めません。こんな時代に私がキリスト教徒だったらキチジローみたいになってたかもしれない。
    ナイス ★38 コメント(2) - 2月24日
    映画を見て原作が気になり読了。禁教令下の日本に潜入した司祭が棄教、背教に至るまでの過程を描く。自分は日本人として一般的な無宗教状態の人間なので司祭の本当の苦しみは理解できないと思った。それで少し一般化して、大きなジレンマに陥った人間の苦しむ姿と捉えて読んだ。自分のしたいことと周りの状況が噛み合わない場合にどういう選択肢を取るのか、ベストな答えがない場合に各人それぞれの考えが行動に現れているということだろうか。深く考えさせられる作品と思う。
    ナイス ★9 コメント(0) - 2月24日
    大阪で豊家を滅ぼし、島原で農民を焚きつける。幕府としては厄介な存在だったのだろう。家康の時代はウエルカムだったのに、南蛮と紅毛で日本に争いを持ち込み、排除されてその事に怒って我々が正しいと言う。所詮宗教とは争いしか産まないのね。
    ナイス ★21 コメント(0) - 2月24日
    映画化されたのを機会に読んだ。私は、キリシタンの何を知っているつもりになっていたのだろう?何もしらなかった。信仰、棄教、殉教、そのどれもわかっていなかった。神は沈黙をもって、どの信者にもよりそっているように思えた。例え、転んだとしても。何度も、ロドリゴを騙し、その度にコンヒサンを願うキチジローをなぜか恨む気にも憐れむ気にもならなかった。多分、映画は観ない。
    ナイス ★72 コメント(0) - 2月24日
    読み進めるたびに宣教師ロドリゴが追い込まれて息苦しくなりました。 そして窮地の限界に来たとき、ロドリゴは踏絵に移るイエスより「踏んでもいい」という言葉を聞いたのです。そして言葉にできない烈しい悦びを得たのです。 なぜ? ロドリゴが感じた「悦び」という言葉に疑問を持たずにいられませんでした。 でもふと気づくものがあったのです。 キリスト教の教えに、自分たちが弱者であり、神の許しの下に自分たちがあると聞いたことがあります。この「悦び」とは沈黙し続ける神から許しを得たことへの悦びだったのではないでしょうか。
    ナイス ★21 コメント(0) - 2月24日
    キリスト教における信仰とは?というのが本書のテーマなのは明らかです。村人は物象化されたものに頼り、如何にも土着神道的にマリアを崇拝するという、イエズス会司祭からすれば誤った信仰が広まります。はじめはロドリゴもその様に感じます。他方、宗教の根幹は、ミサや告解のような儀式を通じ、身体の記憶によって習慣付けられるともいえます。まさにその体系化と正統性を担うのが司祭という立場です。ロドリゴは苛烈な弾圧による村人と自分の境遇に対し、神が何も応えないことに疑問を持ちはじめます。本当の信仰とは、応答のような実利的なもの
    ナイス ★26 コメント(2) - 2月23日
    みんな同じ人間なのに、何であそこまでしなきゃいけないんだろうなぁ。醜くて汚い人たちがたくさん出てきて、気分が悪くなった。
    ナイス ★14 コメント(0) - 2月23日

    あなたも読書メーターに登録して感想を投稿してみませんか?

    遠藤周作の関連本

    深い河 (講談社文庫)
    深い河
    3965登録
    海と毒薬 (新潮文庫)
    海と毒薬
    7648登録
    イエスの生涯 (新潮文庫)
    イエスの生涯
    1292登録
    真昼の悪魔 (新潮文庫)
    真昼の悪魔
    542登録

    この本を読んだ人がよく読む本

    沈黙をシェアする

    沈黙の 評価:92 感想・レビュー:1863