ダンジョン飯 4巻 (ハルタコミックス) - トパさんの感想

ダンジョン地下5階、かつての黄金城の城下町を舞台に「食うか食われるか(文字通り)」の構図を再認識させて挑む炎竜との決戦と、宿願のファリン蘇生に至る顛末。神は細部に宿ると言うが、作品内リアリティを構築する細かな設定が良く考えられていて、しかも後の展開に多面的に繋がる。例えば、炎竜の火の息は舌打ちで着火する、それ自体が納得と緊迫感の演出になる。そしてファリンの骨が最終的に見つかるのは竜の「燃料袋」なのだ。火を吐く「構造」の在り方が伏線であり語りの導線となる。まったく見事としか言いようがない。(続く)
ナイス ★62 コメント(1) - 2月18日
トパ
(承前)さらに現代では禁忌とされる古代魔術はファリン蘇生の切り札だが、迷宮にかけられた不死の術の謎に直結するのは明らかだし、狂乱の魔術師の目的の謎(絵の中で垣間見た過去の出来事とあの褐色肌のエルフ)、つまり今後の展開にも通じるだろう。「綺麗な骨格だな」のシュールな絵面と発言に滲むユーモアの面白さも健在。恒例のダンジョン飯はもちろん炎竜を食材に。第1話に出てくる「ただひたすらに食は生の特権であった」を思い出す。。ライオスとファリンの兄妹愛の発露にほっこりしつつ、次巻も楽しみだ。
ナイス ★21 - 02/18 03:04

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